******** 第21回「宇宙ニュートリノ」研究会********

日時:2007年 11月 2日(金)  午前10:30時から
場所:東京大学宇宙線研究所6階 大セミナー室




今回は「新しいニュートリノデータとニュートリノ混合が意味するもの」 をテーマとして研究会を行います。

ニュートリノの質量と混合角は、素粒子の標準理論を超えた超高エネルギーの 物理を示唆する貴重な情報であり、近年精力的に研究が進められています。 今年夏にMINOS, KamLAND両実験から今までのデータを有意に改善する データが報告されました。そこで今回は実際にKamLANDの解析に あたっている東北大学の清水格さんにKamLANDの原子炉ニュートリノの結果を 話していただきます。また、Dr. David Petyt (Univ. of Minnesota) にMINOSの新しい結果もじっくりと話していただく予定です。 更に、Borexino実験が初めて^7Be太陽ニュートリノの観測に成功しました。 そこで、この結果のレビューと、KamLANDにおける^7Be太陽ニュートリノ 観測に向けての現状を東北大学の吉田斉さんに話していただきます。

上記のKamLANDとMINOSの新しいデータを含め、我々のニュートリノ混合に 関する知識は急速に精度良いものとなってきています。この知識をもとに 素粒子模型に関連したいろいろな理論研究がなされています。そこで今回は 新潟大学の淺賀岳彦さんに"Neutrino Mass, Dark Matter and Baryon Asymmetry -- The nuMSM"というタイトルでニュートリノと宇宙論との関係について お話していただきます。また、京都大学の吉岡興一さんに 「質量行列と世代間対称性 ーtri-bimaximal 混合の世代構造と理論の現状」 のタイトルで世代混合の現象論から理論の現状についての話をしていただきます。


プログラム:

10:30-11:20 Recent results from KamLAND [PDF]
清水格(東北大)
11:20-12:10 Neutrino Mass, Dark Matter and Baryon Asymmetry -- The nuMSM [PDF]
淺賀岳彦(新潟大)
昼食
13:20-14:20 Recent results from MINOS [PDF]
David Petyt (Minnesota)
14:20-15:00 Borexino の結果とKamLAND solar project [PDF]
吉田斉(東北大)
休憩
15:30-16:20 質量行列と世代間対称性 ーtri-bimaximal 混合の世代構造と理論の現状 [PDF]
吉岡興一(京都大学)
16:20-16:50 Universal extra dimension models with right-handed neutrinos [PPT]
山中真人(埼玉大)
16:50-17:30 宇宙定数から sin theta_{13} の確率分布へ [PPT]
渡利泰山(東大)



旅費補助、交通、他:
    
研究会世話人:
ICRR宇宙ニュートリノセンター梶田隆章
首都大南方久和
新潟大谷本盛光