特定領域研究「ニュートリノ」都立大・新潟大計画班
宇宙ニュートリノ観測情報融合センター 共催
第14回研究会
日時:2003年11月28日(金)午前10時ー
場所:東京都立大学国際交流会館 中会議室
今回のトピックスは
「太陽・大気・原子炉ニュートリノ観測」です。
最近のSNO のSalt phaseのデータ及びSuper-Kamiokandeの太陽ニュートリノ
フラックスの日夜変化の新しい解析によって大角度MSW解の内、LMA II と
呼ばれる比較的大きな太陽質量二乗差をもつ解が99%の信頼度で排除され、
太陽ニュートリノの振動パラメターがLMA I (\Delta m_12^2=7x10^-5 eV^2)
の領域に決って来ました。この結論は次のカムランドデータでさらによい精度
で確認されると期待されます。
この研究会ではこれらの結果をそれぞれの実験グループの方々に報告して
いただきます。(なお、竹内さんは1年間スノー観測所に行っておられ、
最近帰国されたばかりです。)
さて、極く最近カムランドから「太陽からは反電子ニュートリノが来ていない」
という観測結果が発表されました。これまでに得られていたものより30倍も
厳しい制限であるといわれています。これは標準太陽模型からは当然期待される
結果ではありますが、磁気能率によるスピンフレーバー歳差仮説やニュートリノ・
反ニュートリノ振動仮説に強い制限を付与します。また、地球環境中での
あらゆる反ニュートリノフラックスに制限を課します。
1996年から2001年にかけてのSuper-Kamiokande I によってとられた大気
ニュートリノデータの解析が最終段階を迎えています。
特定領域も最終年度になり、この研究会でこの「ほとんど最終」の結果を報告して
いただけると思います。ニュートリノ・コミュ二ティーの注視する大気質量二乗差
の値は今までより小さい 2x10^{-3} eV^2となっているようで、特に欧米の長基線実験
グループに不安材料を与えています。
さて、このように、レプトンフレーバー混合の(1−2)、(2−3)セクターの
構造が決ってくると、色々な自然な疑問が湧いてきます。
(1−2)角が最大でないことは何を意味するか、質量二乗差 がLMA I に決定し、
nu_2, nu_3の質量の階層性がquark, lepton より小さいのは何を意味するかなどです。
これらについて議論を深めるきっかけを与えるための理論の講演を募集します。
プログラム(tentative、理論講演募集中)
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午前:10:00ー12:00
「SNO Salt phase での太陽ニュートリノ観測」
竹内康雄(神岡宇宙素粒子研究施設)(50分+10分) [pdf 3521258 byte]
「フラックスの日夜変化を含むSK太陽ニュートリノ観測」
Michael Smy (UC Irvine) (50分+10分) [pdf 2678367 byte]
午後:13:30ー17:00
「太陽からの反ニュートリノを含むカムランドの最近の結果」
小川洋(東北大学ニュートリノセンター)(50分+10分) [pdf 2026588 byte]
coffee break(30分)
「レプトン混合とクオーク混合の違いが意味するもの」
佐藤丈(埼玉大)(50分+10分)
「SK I における大気ニュートリノ観測(最終結果に非常に近い段階の解析の状況)」
石塚正基(東大宇宙線研)(50分+10分) [pdf 842980 byte]
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旅費補助、交通、他:
○ 参加費用: 無料
○ 理論講演を希望される方はアブストラクトを付けて11月15日(土)
までに以下のアドレスにお申し込み下さい。
nu-program@phys.metro-u.ac.jp
○ 都立大への交通・宿泊等について:
都立大への交通は
http://www.metro-u.ac.jp/access.htm
キャンパス内の地図は以下のホームページをご覧下さい。
宿泊の情報も載っています。
http://musashi.phys.metro-u.ac.jp/nufactj03.html
都立大の最も近くの宿は 橋本シティーホテルです。
都立大の最寄り駅、京王相模原線南大沢より2駅の橋本駅より3分。
電話:0427ー74ー8100
ご予約は各人でお願いします。
(予約の際、「都立大で行なわれる研究会に参加」と言っていただくと
「都立大割引」で少し安くなるはずです。)
○ 旅費補助について:
特定科研費でサポートします。(注)11月10日(水)までに以下の
アドレスにお申し込み下さい。時間的余裕がなくてすみません。
nu-support@phys.metro-u.ac.jp
(講演申し込み用のアドレスとは異なるので注意して下さい。)
その際、
・氏名(フルネームを漢字で)
・出張希望期間
・所属機関とその住所(〒番号も)
・御身分
・御自宅住所と最寄りの駅名
・これまでの御研究の内容を200字程度でまとめた文章を添えて下さい。
・又、飛行機に乗る必要のある場合には旅行業者から見積書を取って同じ
期日までにFAXで安田宛(0426-77-2483)に送って下さい(研究会当日までに
見積書のコピー・航空券の半券・航空券の領収書の提出がない場合には
旅費の支給が出来なくなってしまいます)。尚、航空券とホテルとの
パックは利用できないことになっていますので、必ず航空券のみのもの
を購入して下さい。
(注)今回は3月に予定されている国際会議に対する補助の必要性等の
理由で希望者全員に補助ができかねる可能性があります。この点
あらかじめご了承下さい。
なお、科研費をお持ちの方々はそちらの旅費でお願いします。
以上。
宇宙ニュートリノセンター 梶田隆章
特定領域研究 新潟大計画班 谷本盛光
同 都立大計画班 南方久和
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