☆ 特定・宇宙ニュートリノセンター共催研究会のお知らせ ☆

2000年度から特定領域研究「ニュートリノ振動とその起源の解明」が 開始されます。この中で、広い意味での「ニュートリノ現象論」を分担している 都立大計画班(代表者南方)と宇宙線研究所に昨年度から設置されている 宇宙ニュートリノ観測情報融合センター(センター長 梶田) とが共同で、ニュートリノ現象論の勉強会的性格をもった研究会を 持続的に続けて行こう、と計画しました。実験屋と理論屋が共同でこの ような試みを行うことは稀ですが、重要なことと考えます。 形式ばらずにニュートリノ現象論の最前線を常にカバーしつつ、互いに刺激 しあい、オリジナルなアイデアを生みだして行けたらと思っています。
場所は宇宙線研と都立大で交代に開き、できれば1ー2カ月に1回のペース を目標としています。(不定期に他の計画代表の地元での開催も考えています。) 皆様のご支援とご協力によってこの分野の発展と若手研究者の育成を目指したい と考えます。
さて、以下はは第2回の研究会のお知らせです。


   第2回研究会

日時:7月5日(水)
場所:都立大学国際交流会館 中会議室

6月中旬に開催される国際会議「ニュートリノ2000」で太陽ニュートリノ観 測に関するいくつかの重要な進展が報告される可能性があります。SNOの荷電反応 データ、およびすでに6%の大きさを持つことが報告されているスーパー神岡の day-night effect が統計的に確からしさを増すのかどうか、などの諸点が明らか にされれば素粒子物理学に大きなインパクトを持つと期待されます。特に、もし SNOの荷電反応データが発表されれば、スーパー神岡と組み合わせることによって ニュートリノ振動が活性・不活性ニュートリノのどちらをパートナーとして起こ っているのかという問題に決着がつく可能性があります。

今回の研究会は「ニュートリノ2000」で発表されるであろうこれらの太陽ニ ュートリノの新しいデータを改めてじっくり聞く機会を設けるとともに、この理 論的意義を明らかにするための議論をすることを目的として開催します。

プログラム

10:30〜
「太陽ニュートリノ実験の現状」 小汐(ICRR) [pdf 0.9Mbyte]
「SK太陽ニュートリノ」 福田(ICRR) [pdf 2.8Mbyte]
「将来のpp太陽ニュートリノ実験」 森山(ICRR) [pdf 1.4Mbyte]
14:00〜 
「K2K実験の現状」 伊藤 (ICRR) [pdf 1.9Mbyte]
「太陽ニュートリノ問題の解は素粒子理論にとって何を意味するか」 谷本 (新潟大) [pdf 0.4Mbyte]
「Extra-dimension のニュートリノ物理」 (Dvali-Smirnov や Grossman-Neubert たちの仕事のReview) 岡田宣親(KEK) [pdf 0.3Mbyte]
"Ultra-High Energy Cosmic Rays and Superheavy Particles" V.A. Kuzumin [pdf 1.0Mbyte]

場所、宿舎等について補足:
都立大の最も近くの宿は 橋本シティーホテルです。
都立大の最寄り駅、京王相模原線南大沢より2駅の橋本駅より3分。
電話:0427ー74ー8100
ご予約は各人でお願いします。
旅費の補助:
特定科研費でサポートします。安田さんまでお申しで下さい。
yasuda@phys.metro-u.ac.jp
なお、他の計画代表の傘下にある方々はそちらの旅費でお願いします。
以上。

宇宙ニュートリノセンター 梶田隆章
特定領域研究都立大計画班 南方久和