************************************************************* 第18回「宇宙ニュートリノ」研究会 ************************************************************* 日時:2005年 10月 11日(火) 午後1時から 場所:東京大学宇宙線研究所6階 大セミナー室
今回は「地球ニュートリノ観測とその地球科学的意義」 をテーマとして研究会を行います。
2年半ほど前に原子炉ニュートリノを使って太陽ニュートリノ問題 を最終解決したカムランド実験が新たに地球の誕生とともに その内部に閉じこめられた放射性元素の崩壊から生じる反電子ニュートリノ を史上初めて観測することに成功しました。
始源的隕石の化学組成に基づく地球形成モデルではこれらの放射性元素は地殻 およびマントルに存在し、地球からの熱放出値約44 TW のおよそ半分 を担っているとされています。この熱源はプレート運動の動力源の一部 を構成していると信じられています。 地球ニュートリノの観測の幕が開いたことによって、これまで 地震学や隕石学に依拠して構築されてきた地球形成のダイナミックス の理解を独立に検証できる新しい観測的手段が得られたと思われます。
我々ニュートリノ関係者は「地球科学」は素人ですから、この機会に東北大学の 大谷先生に地球ニュートリノ観測の地球科学的意義についての講演を お願いすることにしました。また、地球表面から流出する熱量の測定について 東京大学の山野先生に分野外向けの解説をお願いしました。
これらに引き続きカムランド実験グループの清水さん、榎本さんにそれぞれ この度のカムランドによる地球ニュートリノ観測・近未来の展望、 SNO+(SNOの液体シンチレーター版)やBorexinoなども含めた将来 の展望に関するお話をお願いしました。
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研究会世話人: | |
ICRR宇宙ニュートリノセンター | 梶田隆章 |
首都大 | 南方久和 |
新潟大 | 谷本盛光 |